横浜26坪ハウス

横浜に暮らす共働き夫婦が子育てをしつつ建築家と家を建てるブログ。2018年3月竣工目標。実施設計中

26坪の土地(前編)

南西に12m、南東に5m接道した26坪の角地。駅徒歩15分。古家あり。2280万円。

高台の土地の値引交渉中にS不動産からもらった物件資料にこんな土地がありました。「じがたは良いけど駅まで少し遠いな」これが当時の感想です。高台の土地の値引交渉が終わる頃にはネットから消えていたため、売れたのだろうと思っていました。

三角形の土地を断念した数日後、その26坪の土地が、今回はM不動産の専任物件としてネットに掲載されました。7ヶ月ぶりの復活です。しかも200万円もお安くなって。

早速、建売見学でお世話になったM不動産のK君に連絡し、私たちは買い手候補一番手になります。

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あらためて物件資料を確認すると、建坪率60%、容積率200%でした。てっきり50%、100%だと思っていたので嬉しい誤算です。総2階なら延床で31坪までいける計算。私たちにとっては十分なサイズです。

問題は最寄り駅と保育園までの距離です。妻の職場復帰後、私たちの生活が成り立つのか、2日間シミュレーションしました。保育園までの距離が想定よりもあるものの、小学校が近く学童保育を含めてもなんとかなりそうだ、という結論になりました。

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建売を見学してみた

三角形の土地と話は前後しますが、建売の見学をしました。

立地が希望の条件を満たすならば、建売も視野に入れるべきなのかもしれない。土地探しジプシーの私たちはそんな考えに至ったのです。気分転換も兼ねて、まずは見てみようと。

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申し分のない立地の物件がありました。価格も予算内です。外装、内装、設備いずれも悪くはありません。まずまず快適に暮らせそうです。悪い買い物ではないのでしょう。

しかしながら、判断は「ナシ」でした。

見学終了後、私たちはすぐにその結論を共有しましたが、その理由は曖昧でした。実は今でもよくわかりません。

「私たちが望む家は平均よりも小さいので、4人暮らしを想定した建売は少し広すぎる。庭も要らないので、ちょうど良いサイズの土地が見つかれば、建売と同じくらいの価格で、より自分たち好みの家が建てられる、はず、だから…」

仮に、誰かを納得させる必要があるならば、そんな風に答えるでしょう。でも本当はもっと抽象的な理由なのです。たぶん。

それを夫婦で自然と共有できることは幸せですね。たとえ勘違いであっても。

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さよなら三角

三角形の土地にはネットの情報だけからはわかりにくい悪条件がありました。

それは、交通量の多さです。

前面道路が国道の抜け道になっており、出勤前に確認すると1分間に2~3台程度はコンスタントに車が通ります。しかも10台に1台くらいはトラック等の大型車。交通量の少ない住宅地ばかり検討してきた私たちにとって想定外のことでした。しかしながら、それ以外の条件は悪くないのです。

そんなことをYさんにお話ししました。

Yさんは、あくまで一例と断った上で、ハイウォールで囲んだ三角のウッドデッキを備えたスケッチを即興で書きつつ、交通量が多いことに対して建物で出来る工夫について説明してくれました。

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この時点で、夫は「アリ」だと思っていましたが、妻は判断に迷っていました。どちらかと言えば若干「ナシ」が勝っていたのかもしれません。

この土地の買手候補のなかで私たちは一番手でした。売主から判断を迫られていた私たちは、Yさんとの打ち合わせの後、購入を見送る旨の連絡します。

振り返ってみると、土地探しに対する意欲が最も失われた時期だったように思います。

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そういえば、打ち合わせの終わり際、Yさんが三角形の土地をフォローする流れで「高台の土地よりもずっとマシ」と発せられ、何ともいえない気持ちなったことを思い出しました。

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三角形の土地

理想的な土地が買えなかったショックを引きずりつつ4月を迎えました。代わり映えのしない土地情報にうんざりしていないで、土地探しに本腰を入れなければなりません。

妻の育休はあと1年。

Yさんに設計をお願いするならば、そろそろ土地を見つけないと育休中の竣工は厳しい時期です。私たちは少し焦っていました。

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そんなタイミングで夫が見つけた土地は、見事な直角二等辺三角形でした。

この三角形の土地について相談するために、私たちは再び建築家Yさんに会いに行きます。

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理想的な土地

  1. 保育園と最寄り駅まで徒歩10分以内
  2. 延床面積26~28坪の家が建てられるサイズ
  3. 2000万円以下

細かなことを除けば、私たちが探していたのはこんな土地です。不意にやってきたその土地は、まさにそんな土地でした。理想的です。

グーグルマップとストリートビューであたりをつけて、メールを確認した翌朝に現地確認。素人目には何も問題なさそうです。テンションを上げて不動産業者に電話をかけ、前向きに検討したい旨を伝えます。

ところが回答は、

「すでに現金で購入予定の堅い買手がいるので、難しいと思います。。。」

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すっかり意気消沈です。(私たちに連絡をくれた不動産業者の手持ち物件ではなかったので、売買状況は知らなかったのです。それでもマメに連絡をくれるこの不動産業者には感謝しておりました。)

そして私たちはあたりまえのことを再認識するのです。

  1. 理想的な土地は稀にしか出ない
  2. 出ても途端に売れてしまう

 土地探しを始めてから9ヶ月目の話です。

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長男産まれる

出産予定日が近づくにつれて、土地探しに対する興味は自然と減りました。特に妻は。

夫は細々と情報収集だけは続けていたものの、めぼしい土地が見つからないこともあり、土地が私たちの主要な関心事ではない日々がしばらく続きます。

そして、長男が産まれました。

私たちも長女も長男の誕生を喜び、土地のことはますます話題にあがらなくなりました。そのまま年を越し、やがて春を迎えます。

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3月末、不動産業者から新規の土地情報が入りました。これがまさに理想的な土地だったのです。

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高台の土地のその後

私たちの要望が、高台の土地にて実現するのかYさんに検討頂いた結果、次のような話になりました。

擁壁対策として深基礎もしくは杭工場が必要であり、そのコストアップ分を考慮すると予算的に厳しい。擁壁対策にかかる費用を、土地の値引きで相殺できるのであれば、具体的な設計検討を進める。

ということで、250万円値引きに加えて「現況渡し」を「更地渡し」に変更して欲しい旨を記し、買付証明書を提出したのでした。

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しばらくして、高台の土地はネットから消えました。あれから1年経ちましたが、未だに高台の土地には売主さんが暮らしている様子です。

売ることを止めたのかも知れません。

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